平成三十一年 年頭のご挨拶

いよいよ、平成三十一年の幕開けです! 市政ニュース新年号に寄稿したご挨拶です!

新年あけましておめでとうございます。私にとりましては、市長として迎える初めての新年です。亥年の年男として、勇んで果敢に活動する一年として参りたいと存じます。

本年は、新しい時代の幕開けとなる、大きな節目の一年です。経済成長を追い求めた昭和の時代、阪神大震災など度重なる災害に見舞われるとともに、情報通信革命によって世の中の価値観や構造が変わりつつあることを実感した平成の時代を経て、新たな元号の時代を迎えることとなります。

では、これから私たちはどのような未来を目指して行くべきなのでしょうか。今や、車の自動運転などが実現可能なレベルまで開発が進み、遺伝子技術によって生命の特徴までも操作できる時代になろうとしています。夢物語でしかないと思えたドラえもんや鉄腕アトムなどの物語が、現実化する日も遠くないようにすら思えます。

こうした時代にこそ大切にすべきと考えるのは、まず、「人間らしさ」です。どんなに技術が進歩しようとも、人間の感性まで支配することはできません。喜怒哀楽や思いやりといった、人間らしい感情が湧き出ることで、日々の暮らしは彩られています。また、好奇心や忍耐力といった、いわゆる非認知能力が学習に及ぼす影響がとても大きいことは、広く知られていることです。これらは当面、ITにとって代わられることのない「人間らしさ」の特徴と言えるのです。

そしてもうひとつ大切にすべきは、「大自然を感じること」です。この大宇宙の中、太陽の周りを自転しながらまわる地球で、様々な動植物とともに私たちは生きています。技術の力によって多少はその自然環境を変えることができるでしょうが、全体からすれば人間の力は取るに足りません。また、四季の移ろいと共に彩られる花々の美しさや、大自然の力によって造られた絶景に魅了されることで、私たちの生活は豊かになり、感性は磨かれていきます。これらも、ちっぽけな人間の力では作られるはずのないものです。

私たちの愛する西宮市は、海や山に恵まれた、素晴らしい市です。そこに、49万人の市民が人間味あふれる暮らしを営んでいます。技術が目覚ましく発達する時代にあっても、人間らしさや大自然の素晴らしさを大切にして、それぞれの幸せが実感できるような市にできるかどうかは、私たち自身にかかっているのです。市民の皆さん、是非一緒に、豊かで素晴らしい西宮市を作って参りましょう。

末筆となりますが、皆様方にとりまして本年が希望に満ちた素晴らしい一年になりますことを祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

西宮市長 石井登志郎

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