「ごみとエネルギー」広聴会と中高生への講義 計11回を終えて

昨日までに、「ごみとエネルギー」を題材として7回の広聴会(神原、今津、上甲子園、鳴尾、甲東、山口、塩瀬)と、中高生への講義(市立東高、瓦木中、西宮浜中、真砂中)を行いました。

環境問題は、世界的な大テーマです。その中でも、自治体と市民が担う役割は大きいものがあります。私としてはまず、市として、そして市長として西宮市と世界を取り巻く現状を共有したいと、リアリティを感じてもらえるように工夫しながら、スライドを使って以下のようなポイントをお話ししました。

・ごみやエネルギーといった環境問題の主役は、一人一人の市民。いくら政治家や役所が騒いでも、市民と一緒に動かないとどうにもならない課題。

・ごみについて、西宮市民が出す廃棄物総量は年間およそ16万トン。一人当たり1日908グラム(事業系との合算で)。

・1日908グラムという量は、国内自治体平均、県内自治体平均、中核市平均よりも若干悪い。

・平成25年からプラごみ分別が始まり、市民の協力により燃やすゴミは11%減(平成23年→30年の比較)。

・しかし、分別状況は必ずしも徹底されておらず、燃やすごみの組成のうち紙ごみ混入が32%(雑がみで出してもらうと紙としてリサイクルできる)、プラごみ15%が混入していることは課題。

・燃やすごみは、西宮浜と鳴尾浜の焼却場にて処理されるが、燃やしておしまいではなく、およそ12%は灰として残る。

・その灰は大阪湾フェニックス計画に基づき、海へ持ち込まれ、埋め立てられる。西宮市の灰は六甲アイランド沖の処分場に持ち込まれるが、この寿命も令和12年までとされる。

・ごみの収集や処理に年間でおよそ52億円支出、これは一人当たり10685円となる。こうした観点も大切。

・プラごみの課題としては、きちんと処理されないものが海洋汚染につながること、有限な石油を容器のために使ってしまっていることなど問題。

・こうしたライフスタイルを変えるには、市民の理解の上、無駄な資源は使わないように変えていく以外にない。

・食品ロスも大きな課題。ごみ組成のなかで約3割を占める生ごみのうち、まだ食べられる食物、つまりいわゆる食品ロスは22%、うち7%は手付かずの食品が廃棄されている。

・食品ロスを改善するには、過剰生産、過剰在庫、過剰購買、過剰調理という日本を含めた先進国の習慣を戒めていく必要がある。

・市としては市内スーパーさんらやフードバンク関西さんらと協力し、フードドライブに積極的に取り組んでいるのでこうした機会も活用して欲しい。

・エネルギーに関しては温室効果ガスの排出が地球温暖化につながり、昨今の異常気象を招いていると考えられる。

・西宮市の温室効果ガス排出内訳は、その37%が民生家庭部門とトップ。つまり49万市民の生活改善こそが大切。

・便利な生活に慣れる中で、いつの間にか昔よりも多くのエネルギー消費をしている。エアコンやテレビは各家庭に複数あり、温水便座やパソコンなどは30年前にはそうなかった。こうした生活を維持するためには、エネルギー効率をみんなが意識しなくてはならない。

などなど。

市としては、こうした現状に対して新たな政策展開をしたいと考えているところですが、いきなり「こうさせていただきます!」というのではなく、まずはこうした機会を設けることで、施策の方向性を確認し、ヒントも得られればと考えました。

広聴会では、どの会場も人だかり!、とまでは行きませんでしたが、多くの方にご参加いただき、課題意識は共有されていることは確認できました。市の課題もたくさん指摘いただきました。なるほどと思ったのが、せっかくフードドライブや小型家電回収に協力しても、それがどんな効果になっているのか示されていない、分別や省エネのインセンティブをわかりやすくしてはどうかなど、前向きな工夫に対する提案でした。こうした市民に効果が見えやすくするための工夫は、まさに市役所の仕事ですから、これらは大いに改善したいと思います。同様に、中高生との対話からもとてもよい気づきを得ることができました。彼らにとってははじめて聞くような話もあったかもしれませんが、より積極的なインプットを心がけ、一緒に未来に向けた政策を実現していきたいと思います。

今後もこうした機会を持ちたいと思います。そして、市としての政策も随時示していきたいと思います。引き続きよろしくお願いします!