本日、6月市議会に提案させていただき、継続審査となっていた、市長退職金不支給に関する条例(正式名は「市長の退職手当の特例に関する条例」)を取り下げさせていただく旨、総務常任委員会の場で発表させていただきました。市長選挙における重要な公約でもあり、市長提案の条例を取り下げるという事案でありますので、ここで私の考え方を示させていただきたいと思います。
本議案は、市議会6月定例会においては、総務常任委員会で可決いただいたものの、本会議においては継続審査の議案が提案され可決、よって本議案の本会議における議決には至らず、継続審査となっておりました。
本議案は、4月の市長選挙における私の大きな公約であり、選挙の民意として私が選ばれた以上、その公約を愚直に実現するのが私の使命であり、可及的速やかに、できることからやっていこう、そう考えて、6月議会においてこの退職金不支給に関する条例と、市長給与を減額とする条例を提案させていただきました。そして、給与減額については可決、8月分から私の給与は減額支給が始まっております。
一方で、退職金については、議員の皆様方から様々なご意見をいただきました。身を切る改革の姿勢として評価いただくご意見や、市長の公約と言う重いものであるから是とすべきと言った賛意もありましたが、退職金制度そのものの議論が不十分なままでの議決に対するご意見や、行財政改革の中身や成果が見えた後でも遅くない等のご意見もあり、継続審査に至ったものと認識しております。つまり、私が今任期限りとして提案した退職金不支給に関して反対するものではないものの、議案の提案の仕方や他の相関する事案に対する考え方の整理が不十分とのご意見であったというものです。
この度、議会の皆様から頂いたご意見を受け止め、議案を再び提案できるための条件を時間をかけて整えるために、仕切り直しと言う意味で、継続審査と言う状態を続けるのではなく、取り下げの判断を致しました。
今後は、第三者機関に市長等の退職金について意見を求めることや、行財政改革についての道筋を示して成果を積み重ねながら、本市の市長等の退職金について、考えをまとめていきたいと思います。その上で、私の選挙公約である「市長退職金不支給」については、適切な時期に、再提案させていただきたいと考えております。
市民の皆様方のご理解、そして変わらぬご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、ご報告とさせていただきます。
平成30年9月13日
西宮市長 石井登志郎