【西宮市公立学校における新学期の対応について】

【西宮市公立学校における新学期の対応について】

 来週月曜日(30日)から新学期が始まります。西宮市においては、警戒度を一層高め、感染防止対策を徹底した上で、子どもたちの学びを止めない、という観点で学校教育活動を進めていきたいと考えています。

そのために、9月議会においては、スクールサポートスタッフの配置に必要となる予算を9月議会に計上し、現場での消毒作業の徹底を図ります。また、本市独自の施策として、希望する教職員に対しては夏季休業期間中に2回目のワクチン接種を完了し、新学期を迎えることとしています。マスク着用の徹底も呼び掛けておりますが、布などよりも不織布マスクが望ましいと呼びかけています。一方で、熱中症対策や激しい運動中など健康面でのリスクが高いと心配される場合には、十分な距離をとるなど感染予防対策を講じたうえでマスクを外すことも可、としています。
 
 文部科学省は、学校教育活動の継続と、子どもの健やかな学びの保障や心身の影響等の観点から、地域一斉の臨時休校を避けるべきだとの旨を通知しています。本市においても、こうした通知や、昨年の休校期間中における教訓を活かし、30日から始業としました。

 一方で、こうした状況下において学校生活での感染に対して、不安を感じている児童生徒および保護者の方がいらっしゃることと思います。市の対応としては、出席できない児童生徒に対して不利益が及ばないことを基本と考えています。その際はまず、学校にご相談ください。感染不安による欠席は、文科省の指針に沿って、出席停止(=欠席とならない)の措置をとることとしています。また、ワクチン接種および副反応によって登校できない場合も、同様に出席停止の扱いとします。
 
 学級や学校閉鎖の考え方ですが、感染拡大が校内に起因する場合において、保健所及び医師会等と協議の上、出席停止や学級閉鎖等の範囲を検討し判断することとします。あくまで、個々のケースによる判断となりますことをご理解いただきたいと思います。
 

【コロナ禍の教育におけるオンラインの活用について】

 昨年の休校時に、オンラインへの注目が集まり、本市においても一人一台のタブレット端末を配備、既にほとんどの学級においてオンライン学活の試行実施が済まされており、できる体制にあります。また、脆弱であったネットワーク環境も、この夏季休業期間中に作業を進め、一斉利用に耐えられる環境が整備されています。また、通信環境が用意できないご家庭に対しては、教育委員会でまとめて貸出用ルーターを確保しております。つまり、西宮市においては、オンラインで各家庭にいる児童生徒と学校をつなぐことは、概ね、できる状況にあります。

 市および市教委としては、児童生徒の「学びを止めない」という観点から、オンラインでの学習支援をはじめとするICT活用は必須と考えており、現場にはそれぞれの状況に応じた対応ができるように、環境を整えています。例えば、感染等あるいは感染不安により登校できない児童生徒に対して、ICTを通じて、教師から児童生徒に対して連絡や指示を行うとともに、自宅学習の質問などを受けられるようにすることや、教師が児童生徒に適したオンライン教材(e-ライブラリ)を選び、その学習状況を教師がオンラインを通じて把握できるようにする等、状況に応じたICTを活用した学習支援ができるようにしています。

 新型コロナウイルス感染症において臨時休業等となってしまうと、インフルエンザ等のように2,3日で終わるものではなく、2週間程度かかってしまうことが想定されます。そうしたケースを想定して、児童生徒の学齢やその学級のICT操作への慣れ度合いなど勘案して、オンラインを活用して学びが継続できるよう整えています。新学期当初からオンライン学習を導入してほしいという声も市に届けられておりますが、私たちや教育委員会としては、コロナ感染症対策だけでなく、子どもの心の健康や社会全体が何とか回されている状況などから、最大限にできる感染対策をしたうえで、30日からの始業としたところです。
 

【修学旅行や自然学校、部活動について】

 修学旅行や部活動は、児童生徒の健全な成長においてとても大切な役割を果たしていると考えています。一方で、これまでの経験から、教室での授業よりも、教室外での様々な活動の方が、相対的により感染に気を付けなければならないケースが多いと理解しています。

 そうしたことから、宿泊を伴う学校行事(修学旅行及び自然学校)については、教育的効果が高い活動ではありますが、緊急事態宣言下での実施は控えることとし、日程や行き先などを再調整したうえで、緊急事態宣言後の実施に向け、各校で準備を進めてもらうよう教委から連絡をしています。私としては、何らかの形で、児童生徒たちの活動の機会が確保されることを心より願っています。

 部活動については、緊急事態宣言中は原則中止、としています(一部、公式戦のみ実施)。これまでの中学校や高校での感染においては、授業中よりも部活動およびその前後での感染が疑われる例が多かったように理解しています。部活動も大切な学校活動の一環ではありますが、これも感染リスクを最大限抑えるためにも、この措置に対してご理解いただければと思います。

 こうした対応については、もちろん様々なご意見あろうと思います。現場においては手探りで進めていくことになると思いますが、市民の皆様のご意見もお聞きしながら、教委や保健所と協議を重ねながら、対応を進めて参りたいと思います。

令和3年8月27日
西宮市長 石井登志郎

本日、定例議会のあった「丹波少年自然の家」にて

 

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