【学校再開に関する私の考え】

学校を短縮した上で再開することをお知らせしたところ、たくさんのご意見をいただきました。私の考えをお伝えします。

学校再開については、正直なところ、かなり悩んで今の方針を出しました。休校の延長も考えましたが、その際に考えたのが3月3日からの休校以降のことです。

《3月の休校について考えること》

国からのいきなりの要請が2月27日の木曜日夕刻、もともとの要請は3月2日からの休校でしたが、それでは翌28日(金)にすべての荷物を引き揚げなくてはならず、あまりにも急であったため、西宮市としては1日ずらして3月2日(月)までを登校日とし、3日からの休校としました。

その時から、電車も動き、ショッピングモールや遊技場は開いたままで、大人はあまり変わらない毎日を送り、子どもたちは家で勉強してなさい、という仕切りにとても納得し難い思いを抱きました。一方で、学校は休校となったにもかかわらず、仕事や家庭の事情がある方々の対応のために、育成センターを朝から開け、育成登録児童以外にも緊急的に学校で預かるようにしたところです。

また、公園など外遊びはリスクが低いしむしろ推奨されるべきことと思い、市長として公園で遊ぶ児童を温かく見守ってもらいたいとメッセージを出しました。そして、午前中に運動して午後に勉強する日もあってよいはずだ、と考え、市の運動施設に関し、当初は18才未満の利用を禁止していたものを、その禁止を解き、中高生だけでもテニスなどできるよう改善を行いました。

コロナ対策の名の下に、子どもたちにはいきなり休校という措置をとり、その子どもたちの学ぶ権利が奪われてしまったこととともに、子どもたちの運動不足、そして何よりも、子どもたちがこうした生活にストレスを感じ、心や身体の変調を来してしまうことを心配しました。実際に、その心配の通りとなり、子どもたちの生活が昼夜逆転したり、友だちと会えずに心細くなったり、ケンカが絶えない子どももいたと聞きます。

《現在の状況に対する認識》

その3月の結果が、今になって感染者数に現れています。残念ながら感染拡大が収まっている、とは言えないと考えています。そして4月1日の専門家会議においては、休校措置に関する言及もありました。いはく、休校措置が感染拡大を抑制したとも、児童生徒を介した感染拡大があったとも言えない、けれども、休校措置を続けることは有効である、との見解でした。

休校措置は有効である、これはよくわかります。しかし私が思うのが、子どもたちの犠牲を伴う休校措置が、コロナ封じ込めの象徴のように扱われてはならない、ということです。

西宮市の感染者状況は、4月4日で20件を超えました。決して少ない数ではありませんが、感染源が特定できるものも相当数あり、市内ではクラスターと呼ばれる事案は発生しておりません。ただ、感染経路不明の事例も一定数あり、ここは誰もが「三つの密」を避け、コロナに感染しない、感染させない意識を持ち続けていただくことが肝要です。

《ここで学校再開とした意味》

3月の休校もあり、子どもたちの心身の健康が心配と思っています。その上で、学校が「三つの密」を回避して教育活動ができるか議論したところ、季節もよいこともあり、常時換気などの対策を講じることで「三密」とせずにできると判断致しました。教育課程も工夫し、例えば音楽では当面は合唱等はせず音楽鑑賞を前に持って来ます。昼までとしたのは、これは教育委員会からの提案でしたが、子どもたちは朝から4時限目と続く給食(これは向き合って食べないことにします)までは統制取りやすいが、昼休みがワイワイとなり抑えが効きにくい、なので昼までなら「三密」回避の生活を送らすことができる、と考えてのことです。そして、給食終了後に学校内の必要部分をしっかりと消毒することができます。

ただ、完全無欠であるとは言い切れない面があるのも正直なところです。そして、私の判断や学校の対策ではどうしても不安があるということも理解できます。ですので、「出席停止」をとっていただくことでお休みしても欠席扱いとならない措置を講ずることといたしました。

《この方針の変更について》

昨日お示しした、4/7から4/17日まで短縮授業で学校再開する方針は、今現在、変更する予定はありません。ただし、事態の変化等あれば、こういう情勢ですから、急な変更は当然にあり得ます。

そこで思うのが、休校措置を取る段階は、全ての大人も徹底した感染拡大防止に努める体制でなくてはならないと思っています。中途半端な対策の中で、一部の大人にはさほどの制約を課すことなく、子どもの犠牲を伴う休校措置を取ると言うのは、私の考えではありません。

私は、一日も早い事態の収束と、子どもたちが健全な毎日を送ることを心より願い、私の知見の及ぶ限り考え、ひとつひとつの判断をしております。今後とも市民の皆さんの多様なご意見を参考にしながら、全力で職務に向き合って参ります。

西宮市長 石井登志郎