18歳まで医療費補助拡大、物価高対策として給食費支援などを提案へ

 本日は定例会見と議会運営委員会があり、9月議会において提案する議案説明を行いました。3月の市長選挙においてお約束した子育て支援の拡充についてが柱です。以下、ご報告いたします。

1.令和5年1月から、18歳まで医療助成拡大、所得制限以上家庭もカバー

 医療助成制度を高校生世代となる18歳までに拡大するとともに、所得制限を見直し、基準以上の世帯の児童への医療費助成を拡大して対象とします。新たな対象者数は約27,000人(小4~中3の基準額以上が約12,000人、高校生世代が約15,000人)、令和4年度の補正額が8,900万円となります。尚、この制度改正は次年度以降も継続と考えており、この助成拡大を行った場合に必要となる予算額は約4億7,700万円(事務費込み)となります。
 公約で示しましたのは「18歳まで医療費無償化」でありましたが、財政状況などを鑑み、可及的速やかに対応できる範囲として一部負担金有(通院一日800円など)の支援を行うこととしました。今後、任期内に公約通りの実現を目指してまいりますが、まずは一歩前進と受け止めていただければと思います。

2.物価高対策として、コロナ臨時交付金を活用した支援の補正予算を編成

 今後さらに高騰が懸念される物価高や長引くコロナ禍への対応をするために、国の交付金を活用して、子育て支援を中心とした補正予算を編成致しました。内容は市民生活への支援、事業者への支援、福祉施設への支援、行政サービスのデジタル化・リモート化に関わる、全9事業で、総事業費は13億1295万円となります。主な内容は次の通りです。

(1)市立小中学校等への学校給食費の保護者負担分支援(令和4年10月から令和4年度3学期給食終了日まで 事業費約8億5788万円 対象者約32,000人)
 子育て世帯への経済的支援として、西宮市立小学校、中学校、義務教育学校、特別支援学校の学校給食費を支援します。10月1日以降3学期末までの喫食分が対象となり、この期間の保護者負担分(一食当たり小学校250円、中学校297円)を無償化とします。

(2)就学前児童・私立小中学生等への応援給付 (事業費約3億5255万円 対象者約31,400人)
 物価高による生活への影響を緩和するため子育て世帯への経済的支援として、就学前児童と私立小中学生等を対象に児童一人あたり一万円分の電子マネーまたはプリペイドカード等を給付します。また、子育てに関わるアンケートを実施し、今後の子ども・子育て施策に活用します。
 
(3)就学奨励世帯等への臨時給付金 (事業費約5,064万円 対象者約5,000人)
 物価高による生活への影響を緩和するため、就学奨励金又は生活保護費の支給対象となっている市立小中学生に対し、一人一万円の臨時給付金を支給します。

(4)図書館予約資料受取ロッカー導入事業 (事業費約1,730万円)
 図書館パワーアップ事業の一環として、また図書館利用者や職員の接触機会を減らすことも目的として、西宮市立図書館の予約資料を駅などで受け取れるようにロッカーを設置します。まずは近隣に図書館や返却ボックスも設置されていない場所として、JR西宮駅前と、市立上甲子園センター内(JR甲子園口駅近く)に設置することとします。

この他に、商店街等固定経費補助事業、住宅リフォーム助成の対象人数拡大、保護施設等の衛生管理体制確保支援事業、保護施設の事業継続に向けた各種取組支援事業、児童館受付システム導入事業を計上しています。

 以上が、補正予算案の概要です。支援が必要な分野はこの他にもあろうかと思いますが、限られた財源の中においては、より未来志向な配分を意識し、次世代を担う子育て分野を中心とすることとしました。市議会においてご議論いただき、ご可決いただくことで施策を実行することができます。関係する皆様のご理解を心よりお願いするものです。

令和4年8月24日

西宮市長
石井登志郎

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