市長コラム 令和元年(2019年)7月 受動喫煙対策の第一歩

今春、兵庫県の受動喫煙の防止に関する条例が改正され、本年7月1日から一部施行、来年4月1日に全部施行となりました。国においても、昨年に健康増進法が改正され、県条例と同じく、来年4月に全施行となります。要は、国と県において受動喫煙の防止対策を二重に求められる中、基礎自治体としてもしっかりと対策を講ずる必要性が改めて強くなったということです。

そうした中、西宮市においては、この7月1日から、いくつかの対応を講じました。まず、以前から市民の皆さんから改善要望の声が多かった香櫨園駅前と甲陽園駅前の灰皿について、設置者に働きかけ、本日から撤去されることとなりました。通勤通学路にあたる導線にあった灰皿がなくなることで、望まない受動喫煙が減ることに繋がるはずです。
次に、本庁舎の喫煙スペースを改めました。これまでの喫煙所(議会棟下と市民会館南)は、歩行されている方にも煙がかかってしまうような場所であったため、この場所を廃止しました。新たな場所は、本庁舎と市民会館の間に位置し、少し奥まったところにありますので、直接に煙が行くことはない場所です。是非マナーを守って喫煙をお願いします。(尚、本庁舎屋上の喫煙スペースは、今のまま継続することとしています。)それと共に、市職員に対しても、喫煙マナーについて常識的に振舞うように、所属長を通じて通知を出しました。市役所は法律、条例を市民に守ってもらう立場ですから、市職員が率先してマナーを守って喫煙するような市役所でなくてはならないと思います。

7月1日に講ずる受動喫煙対策は、まだ一部でしかありません。これからは来年の4月1日に向けて、多様な観点から対策を検討し、事業者や市民の皆さんにも協力いただきながら、受動喫煙対策を進めて参りたいと思います。
さて、かくいう私とタバコについてですが、この機会に触れておきたいと思います。私自身は、今は非喫煙者です。「今は」としましたのは、はい、昔は吸っていた時期がありました。今思えば、本当にタバコが吸いたかった、というよりは、「大人のたしなみ」「社交場のツール」みたいな感覚で、大学生時代から吸い始めたように記憶しています。タバコをやめていたのに、新入社員で会社に入ったら、課長も部長もタバコを吸っており、喫煙所に行くと、いつもは厳しい上司がなぜか優しく、タバコを吸いながら色々なことを教えてもらえる時間であったりしました。政治活動を始めてからは基本的にタバコはやめていたのですが、十五年ほど前、選挙の落選が決まった直後、ある方が「石井さん、次もありますよ」と言って、タバコをさっと差し出しされて、吸いたい気持ちなどないのに、吸う羽目になり、その後数か月、吸い続けたこともありました。タバコは一度吸うと習慣のようになってしまい、その時やめるのも一苦労でした。

ただ現在は、結婚し、子どもも産まれ、吸おうということは全く思わなくなりました。よくぞ昔は吸っていたものと、自分の変化が自分でも面白いと感じるものです。

正直に、私のパーソナルなタバコ遍歴(?)を書きました。こういうことですから、もしかしたら喫煙者に甘い、と思われるかもしれません。しかし、そういうつもりではありません。確かに、タバコを吸う人の気持ちはわかっている方かも知れませんが、受動喫煙でいやな思いをする気持ちも、強く持っています。あたりまえのことですが、望まない受動喫煙をなくすことは、極めて大切ですし、マナーを守れない人にタバコを吸う権利はないと思っています。今も地域の公園清掃活動に参加しますが、そこにポイ捨てしてあるタバコの吸い殻を見つけると、怒りがこみ上げてきます。子どもや妊婦の方など、第三者の方に何の配慮もないスモーカーにも、ムカッとします。どこまで行っても、吸う人のマナーなくして、喫煙者と非喫煙者の共存はあり得ません。

職員にせよ市民にせよ、タバコを吸いたい人は吸ってもよいと私は思っていますが、(やめるに越したことはありませんけども)ただ、マナーを守らず、タバコが苦手な人や、子どもや妊婦の方への配慮のないような吸い方であったり、仕事の生産性を下げたりするようなことは論外です。加えて、路上をはじめ喫煙禁止区域での喫煙は絶対にダメです。また、健康面でのリスクは、喫煙者本人だけでなく、家族や健康保険の保険者にも影響を与えることを肝に銘じて欲しいと思います。あくまで常識的に、しっかり自らを律しているならば、それぞれの判断で嗜好品を嗜むことまで制限することはないと思います。私は、そうしたマナーが当たり前の西宮市でありたいと思いますし、そうした姿勢で受動喫煙対策に取り組んで参ります。

令和元年7月1日 西宮市長 石井登志郎

朝の香櫨園駅で受動喫煙防止を訴えました!