「平成」が幕を閉じ、いよいよこの5月から、新しい「令和」の時代が始まりました。改元を祝う5月1日には、私は神戸の岡本で開催される「新元号奉祝だんじり巡行」に、西宮市から参加する越木岩地区の地車とともに参加をしてお祝いを致しました。
だんじりが45基も出揃うことはまずないようで、こうした行事に参加できたことは、西宮の素晴らしい伝統を引き継いで来られた保存会の皆さんのご尽力のおかげと、改めて感謝と敬意を表するものです。西宮には越木岩の他に、生瀬、名塩、山口などの各地域においても地車が受け継がれており、各地域におけるお祭りに加え、例年は秋の市民祭りにおいて揃って巡行してくれています。
さて、西宮市には、この地車のように、たくさんの誇るべき伝統や、魅力的なスポットがあります。4月25日号市政ニュースにその一部を紹介しておりますが、そこに掲載されている18ヶ所だけでも、かなり多様で全部を制覇するのに相当な時間がかかります。今の季節は、特に心地の良い季節ですから、ぜひ、皆さんにとって新しい「お気に入り」の西宮スポットを探してみてはいかがでしょうか?
ここで、私のお気に入りをいくつか紹介させてもらいます!
ひとつめが、西宮市大谷記念美術館のお庭です。美術館の中で作品をみるのもいいのですが、建物を取り囲むお庭をグルリとまわるのが、私のお気に入りです(お庭だけなら入場料いらず!)。心が妙に落ち着く、そんな庭園です。
二つ目が、JR西宮名塩駅から東山台へ向かっていくための、斜行エレベーターです。これは住民の方の生活インフラですが、斜めにエレベーターがずんずく上がっていくのは、まるでケーブルカーにでも乗っているような気分になり、不思議な感覚です。中国自動車道を通った人があの斜行エレベーターを見て、「あれは何だ?」となり、わざわざ乗りにきた人を、私は何人か知っています。2017年に公開された三島有紀子監督の作品「幼な子われらに生まれ」での撮影にも登場し、その個性的な風景が、知る人ぞ知る、的に話題になっています。
最後に、これまた隠れスポット的で大好きなのが、「山陽新幹線記念公園」です。これは、新幹線の六甲トンネル入り口の真上にある公園で、全国的にも珍しい、新幹線が真下を通っていくポイントです。新幹線の上を通る橋は、いくらでもありますが、トンネルの真上はほとんどありません。トンネルの中から、「シュッポーン!」と新幹線が突然飛び出してくる感覚は、何とも不思議な快感です。
皆さんの中にも、「こんな魅力的なところがあるよ!」という方がたくさんおられると思います。それと共に、新たな「お気に入り」を発見すべく、今まで行ったことのないところへ、ぜひお出かけください!
令和元年5月1日 西宮市長 石井登志郎