いよいよ待ちに待った春がやってきました。桜咲く中、新たに入学や入社をされる皆さんをはじめ、スタートの季節到来です。さてそんな中、私も新しいことを始めようと、今月から、月に一度を基本とした「市長コラム」をスタートすることとしました。どうぞよろしくお願いします!
市長となって約一年、特に印象的だったのが、いろいろな行事や団体の会合にお伺いする中で、地域を盛り上げていこうと活動する市民の皆さんの姿に触れたことでした。自治会や防犯協会、PTAや青愛協、老人会に子ども会など、枚挙に暇がないほどの多くの組織や個人の皆さんが、地域を支え、西宮のまちを支えてくれています。朝の交差点で、子どもたちを見守る地域の人々や、公園の清掃を行ってくれる市民のおかげで、まちは安全に、住みやすい状態が保たれているのです。
一方で、地域における人間関係の希薄化や、地域活動に参加する人が限定的であるとか、高齢化が進み後継者がいないことなど、西宮においても地域の課題はたくさんあります。とはいえ、地域が強くなること、市民の力によって、まちの魅力が高まり、防災や防犯、環境問題など地域の課題が改善することは、疑いようのないことと思います。ほんの少しの時間や労力を地域にかけてもらい、一歩踏み出して、それぞれのできる範囲で、できることを地域のためにしていこう、始まりの季節のこの春に、市民の皆さんがそう思って何かをしてくれるだけで、西宮のまちは、もっとよくなると思います。
市役所も進化して行かねばならない部分はあると思います。行政として、公平性や市民にリスクを負わせてはいけない、と考えるのは当然でしょう。ただ、そのことが、市民の皆さんの前向きな気持ちまでをも萎縮させてしまうようではいけません。そもそも、まちづくりの主役は市民です。真ん中にいる市民の活動をサポートする、役所は役所でないとできない役割に徹する、そんな当たり前の姿をひとつの理想として、市役所の姿も脱皮させていきたいと考えています。
始まりの季節の春、それぞれが新しい一歩を踏み出す、そんな四月にしてまいりましょう!それでは今月もよろしくお願いします!
平成31年(2019年)4月1日 西宮市長 石井登志郎