4者検討会において駅設置に向け合意
今月3日、西宮市、尼崎市、阪急電鉄、兵庫県の4者で構成する「武庫川周辺阪急新駅に関する検討会」において新たな報告書が取りまとめられ、新駅設置によって西宮市側だけでなく尼崎市側においても地域課題解決に有効であることが確認をされました。このことはすなわち、検討会に参画する4者が、公式に駅の設置に向けて前向きに捉え、今後その実現に向けて歩むことを意味するものです。いまから遡ることおよそ80年前、当地は瓦木村の一部でありましたが、昭和17年に西宮市と合併する際の覚書に、この新駅の設置が掲げられており、地元にとってはおよそ一世紀にもおよぶ構想が実現に近づいたこととなります。
新駅実現の意義
新駅が実現することで、近隣の交通利便性向上が高まることとなり、将来人口の増加や、周辺地域の活性化、さらには鉄道新駅の利活用によって防災性の向上などが見込まれます。特に環境配慮が求められる時代の中で、徒歩ないし自転車によって鉄道駅とアクセスできる市民が増えることは、よりエコなモビリティを選択する市民が増えることと考えており、自動車の利用抑制等によるCO2削減にも寄与することとなります。
また、今回一緒に報告書を取りまとめた尼崎市とは、お互いに切磋琢磨しながらも、協力し合いながら成長するパートナーと考えており、そうした協力の象徴としてこの新駅が位置付けられることは、とても意義あることと考えております。加えて、本市の発展に大いに寄与いただいてきた阪急阪神グループの皆さんと、この件でも新たな一歩を踏み出せることは、とても心強く感じるものです。
今後に向けて
今回、検討会の報告書がまとめられたことは、大きな前進ではありますが、このことをもってして駅設置が決まったわけではありません。今後は、直接関係する両市の地元の方々のご理解を得ながら、また相応に負担が生じる事業費をいかに抑え、捻出するか等の課題が立ちはだかります。こうした課題に真摯に向き合いながら、ひとつひとつ乗り越えて、実現に向けてさらに着実に、歩みを進めて参りたいと思います。
瓦木村が西宮市と合併する10年前の昭和7年、村内に駅が一つもない瓦木村は、鉄道大臣に新駅設置の嘆願書を提出、鉄道省からは厳しいハードルも示されましたが村が一丸となって乗り越え、翌々年に甲子園口駅が開業することとなりました。先人の決断と地域の協力によって、今の瓦木地区の発展があると言えます。私たちもそうした先人と同様に、後世に受け継ぐべきまちづくりのために、引き続き全力を注いでまいります。
リンク:(仮)武庫川周辺阪急新駅に関する取組状況について
https://www.nishi.or.jp/smph/kotsu/kotsu/kotsukeikaku/kentohokokusho.html