市長コラム 令和3年(2021年)4月
パートナーシップ宣誓証明制度スタート 誰にとっても住みやすい西宮市へ
新しい年度がスタートしました。いよいよ新年度の始まりです。西宮市においても新たな事業、取り組みが様々な部局で進められていくこととなります。その一つが、パートナーシップ宣誓証明制度のスタートです。これは、一方または双方が性的マイノリティである2者の関係で、互いを人生のパートナーとして、日常生活で協力し合うことを宣誓した人に、市が「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付するものです。
この制度を導入することにしたのは、様々な生き方や価値観を認め合い、誰もが自分らしくいきることができるまちを目指したい、と考えたことからです。現代社会は、インターネットの発達もあり、誰もが自由に自分の考えを表現し発信できる世の中となっています。それは素晴らしいことではありますが、その行き過ぎが、自分と違う価値観を受け入れず、さらには攻撃してしまうようなことまでもが問題となっています。人は違うし、その違いを認め合うことなくして、私たちの社会は成り立たない、その中で象徴的なものの一つが、性的マイノリティとされる方々への向き合い方と思います。
性的マイノリティとされる方々は、調査によって異なりますが、人口の3.3%~8.9%の割合でいらっしゃると言われています。私もこの数字を初めて聞いたときに少し驚きましたが、確かに私が実際に触れあった方々の中にもLGBTの人が何人もおり、そうした方々の生きづらさ、窮屈さをお伺いする中で、市としてできる対応を考え、「性の多様性に関する取組の方針」に基づき、本制度の導入へとなりました。本市が導入を決めたことによって、先行していた宝塚市などと近隣7市1町(西宮市、宝塚市、尼崎市、芦屋市、川西市、三田市、伊丹市、猪名川町)が出そろうという、全国的にも先駆的な地域が出来上がることとなりました。こうした動きが、国をも動かしていくことに繋がればと思います。
制度が始まった本日、さっそく一組、パートナーシップを宣誓され、私から受領証を渡させていただくこととなりました。ご両人曰はく、「今日の日を待っていました!」ということでした。私どもとしては実際に心待ちにされていた方の期待に応えられたことを嬉しく思うとともに、晴れやかなお二人の表情を見て、すべての西宮市民にとってこのまちが住みよい市であり続けるように、頑張っていこうと決意を新たにしたところです。
市民の皆さん、一緒に誰もが住みやすい西宮市を作って参りましょう!
令和3年4月1日
西宮市長 石井登志郎